「・・・んぁ・・・トイレ行きたくなっちゃった。」
夜中に尿意を催した百香はトイレに行こうと廊下に出る。少し歩けばトイレだが何故かなかなかたどり着かない。
「あれ?どうなってるの?」
そう言って後ろを振り返ると目の前は暗闇の中に続いてた。

「きっと寝ぼけてんだわ。」
そう言うと百香は再び前に進み始めた。しかし目の前に広がるのは果てしなく続く暗闇で一向にトイレは見えてこない。すると
「・・・誰かおらぬか?・・・」
突然後ろから声がしたので振り返るが誰もいない。
「気のせいか。」
百香は気にすることもなく再び歩き出した・・・その時だった。
「地獄に落ちろ!!」
今度は別の言葉が聞こえたので再び振り返るがやはり誰もいない。再び前を向こうとすると
「!!!??」
「どうにでもなれェェェェェ」
突然目の前に気味の悪い幽霊が現れた。
「キャァァァァァァァ!!!!!」
突然現れた幽霊に驚きその場から逃げ出す百香。しかし幽霊は執拗に追いかけて来る。
「何なのコレェェェ怖いィィィ!!」
暗闇を必死に走る百香は何がなんだか分からなくなっていた。

しばらくすると幽霊の声が聞こえなくなった。
「ふぅ、何とか撒いたみたいね。」
安堵する百香。すると
「一人と思ったら大間違いだぜ〜!絶対捕まえる!!」
今度は目の前に現れた。
「ギャァァァァァ!!!!!」
慌てて後ろに逃げるが
「こっち来ーい。」
なんと両側から挟み撃ちにされてしまったのだ。再び引き返す百香だが幽霊は目の前まで迫っている。百香はやられるのを覚悟しながら走った。すると
「あれ?・・・」
なんと幽霊は百香をすり抜けた。安心する百香だが
「君も一緒に捕まるがいい。」
二つに増えた幽霊はそろって百香を追いかける。
「もう何でこうなるのぉ〜!?」
必死に逃げる百香、すると廊下が二方向に分かれていた。
「何これどうなってんの?まあいいや、こっちに逃げよう。」
百香は左に逃げた。すると今度は扉が見えてきた。さらに扉にはメッセージが

-焼肉食うとき肉は隙間なく並べるか うーん-

「んな事どうでもいいわ!」
百香はツッコミながら突破する。

さらに進むと再び扉とメッセージがあった。

-この作品のツッコミ担当って誰?-

「今まで考えてもなかったわ。」
困惑しながら突破した。

-俺足臭いんだよね-
「んなもんあたいに聞くな!」

メッセージ付きの扉を次々と突破して行く百香、そしてついにTOILETと書かれた扉が。
「やっと付いたわ。」
百香は息を切らせながらトイレに入ろうと扉を開けた。すると
「呪ってやる〜〜〜!!」
なんとトイレから不気味な妖怪が現れたのだ。
「キャァァァァァァァ!!!!!!!」
恐怖のあまり逃げ出そうとするも金縛りで動かない。そこへさっきの幽霊が。
「見ぃ〜つけた〜」
もはや逃げ場はなくその場でやられるのを覚悟した。

「ん?」
気が付くと百香は布団の中にいた。
「夢・・・だったのね?」
さらに窓を見ると日が差し込んでいた。
「朝になったから起きよう。」
布団から出るといつものように朝の準備をした。

終わり

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